2014年5月9日金曜日

家族との別れ

2008年11月に不動産会社が倒産した直後、取引先であったE社(長野県佐久市)の社長T氏から突然電話をいただいた。熊本に来ているので会いたいとの事。E社は保険業界ではベンチャーともいえる会社で、起業当初の苦しい時期に当社との代理店委託契約締結によって随分助かったと後日T氏が語ってくれたが、そんな思いもあってか私の身を案じわざわざ熊本まで来てくれたのだ。その夜お会いしてお話を伺ったところ、もしよければE社に来てくれないかとの事だった。突然の倒産、そして残務整理や自己破産等の裁判、将来の生活への不安等でほとほと疲れきっていた私にとっては、前途に光明を見出いだす思いでT氏からのお申し出を有り難くお受けした。全く畑違いの仕事であり、ましてや長野へ行くことを考えると不安がなかったわけではない。しかし家族の生活を考えれば悠長に迷いや不安などと言っている余裕はなく、仕事の話をいただけたことにただただ感謝するばかりだった。子供たちの学校の関係で、家族ともども移住することは無理と判断し、単身で長野へ行くことを決断。こうして家族との別居生活が始まった。