2008年6月1日日曜日

運命の出会い

ドアを開けると、40畳ほどの教室のど真ん中に、赤いドラムセットが組まれており、マッシュルームの髪型をした少年がひたすらにスティックを打ち下ろしている姿が目に飛び込んできた。その印象は強烈で、心臓をつきさすかのような衝撃を私に与えた。無駄のない最小限な体の動きの中から生み出される、無限の広がりを感じさせる音の響きや音圧は、その視覚と聴覚とのアンバランスさ故、ある種超マジックを目の前で見せられた時の驚きの感覚に似た異次元空間へと私を引き込んだ。その日のY君との出会いが、私のその後の人生の転機となったことは間違いない。JAZZという悪魔との付き合いはこうして始まったのだ。

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